国民一人ひとりの安全と健康を守ること、それが一番大切な国の役割です (2001.11. 5)        

 経済財政諮問会議や総合規制改革会議が、医療制度改革を財政改革の安易な逃げ道として考えたのは、何とも思慮に欠ける話である。
 基本方針における重点七分野も、要は国民に痛みを強いるのか、官業に痛みを強いるのかを明確にすべきであった。
 政治家として逃げ道を確保しておきたい気持ちも分からなくはないが、七分野などともっともらしい説明を連ねるより、一分野に絞り、国民をとるか、行政をとるかの態度を明確にすべきであった。
 胸中を吐露し、国民を第一に考え、行動する政治家こそ真の国士である。
 討ち死にを覚悟で重点一分野を打ち出し、それが医療制度改革であるというのなら、すべての医師がこぞって協力するはずだ。
 なぜなら、真に国や国民を想い自らの犠牲をも省みない政治家に、日夜、人命を第一と考え生活している医師が耳を貸さない道理はないからだ。
 この道理をぜひとも総理に分かってもらいたいものだ。

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